2011 Fiscal Year Annual Research Report
安心・安全な複合現実感システムのための生体影響評価法に関する研究
Project/Area Number |
21700143
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
中島 佐和子 秋田大学, 学内共同利用施設等, 助教 (40453542)
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Keywords | 複合現実感 / 生体影響 / 字幕 / 映画 / HMD / ディスプレイ / 生体情報 / ヒューマンインターフェース |
Research Abstract |
最終年度は、これまでの研究過程で実施してきた、振動や揺れのある運転環境を模擬したシミュレーター環境における複合現実感ディスプレイによる生体影響評価実験により得た、複合現実情報提示の許容範囲の推定結果を踏まえた上で、実環境における複合現実感ディスプレイの支援領域の拡大を目指すため、映画字幕提示技術としてのHead-Mounted Display(HMD)の可能性と課題に関する調査および実験を行った。 聴覚障害者や高齢者への音声及び音響情報提示技術として、また、多言語の映画が同時上映される国際映画祭などでの映画鑑賞支援技術として字幕提示技術への期待は高い。ここ数年でHMDの開発や実用化が急速に進む状況を背景に、HMDを用いた字幕提示は複合現実感技術の実社会への具体的な導入場面の一つになると考えられる。そこで本研究では、単眼式の小型軽量HMDを用いた日本映画の字幕鑑賞調査を実施した。被験者からの疲労や使用感に関する主観評価の結果からは、昨年度までの運転支援のための複合現実感技術であるHead-Up Displayを用いた生体影響評価結果と同様に、10分以内の使用に際しては甚大な影響は生じ難いことを確認できた。しかし、鑑賞者からのコメントには、映画コンテンツを投影した前方約7m先のスクリーン映像とHMD上に投影した字幕との焦点不一致による疲労やストレスについての指摘は多い。また、映画鑑賞中に頭部が動いた場合には、HMD上の字幕も頭部の動きと一致して動くことになり、スクリーン上の映像と異なる座標軸上の字幕を追うことによりストレスが生じることや、HMD上に字幕を投影した場合は通常の映画以上に字幕を読んでしまうといった新たな課題も得られた。このことから本研究では最後に、瞬目情報を用いた認知負担評価に関する実験を行い、長時間のHMD使用における生体影響評価方法のための予備的実験を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)