2010 Fiscal Year Annual Research Report
ロボットとユーザの知識共有を手助けする画像トランシーバ開発
Project/Area Number |
21700181
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高氏 秀則 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 博士研究員 (90431329)
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Keywords | 画像情報処理 / 知能ロボティクス / 画像投影 / 情報提示 / ユーザーインタフェース / 移動物体追跡 / オプティカルフロー / 回転照合 |
Research Abstract |
(1)移動物体への画像投影装置の開発 ユーザとロボットをつなぐ共通の「言葉」として「画像」を利用することで、ロボット対してユーザの要求を伝えやすい、誰もが容易に利用可能なロボットを実現するためには、静止物体のみならず移動物体に対しても画像投影が可能な画像投影装置が必要となる。このため、PC制御が可能なパンチルト雲台へのプロジェクタ搭載を可能とする「プロジェクタ固定アタッチメント」の設計・開発を行った。実物体への適切な画像投影の実現には、対象物の表面特性を考慮する必要がある。特に金属などの鏡面反射成分が大きい対象物では撮影画像に強い影響を及ぼし、画像トランシーバと対象物の位置関係に依存して白飛びや黒潰れという形となって現れる。この解決のために、局所的にプロジェクタの投影強度を逐次的に変化させることで、表面特性に対してロバストな投影を実現する「局所可変パタン投影手法」を開発した。 (2)移動物体への画像投影手法の開発 【移動物体追跡】照明変動・遮へいに対して高いロバスト性を特徴として持つ方向符号照合法を拡張し、カラー画像に適用可能とした。対象物が移動する場合、撮影画像中の対象物は距離に応じてスケールが変化し、また、対象物が非剛体の場合には対象物の変形が問題となる。本研究では、テンプレートを逐次更新することで、これらの変化に対応した移動物体追跡手法を開発した。 【オプティカルフロー推定法の高速化】オプティカルフローとなり得る「候補ベクトル」の生成(正投票)とオプティカルフローが存在する可能性が低い「無相関領域」の抽出(負投票)からなる補完的な投票に基づくオプティカルフロー推定法の高速化を実現した。高速化は、補完的な投票の際に「候補ベクトル」の生成を優先し、予めオプティカルフローの候補を絞り込むことで「無相関領域」の抽出処理を削減することで実現した。
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