2010 Fiscal Year Annual Research Report
認識単位が異なる認識器を併用した信頼度推定に関する研究
Project/Area Number |
21700184
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
西田 昌史 同志社大学, 理工学部, 准教授 (80361442)
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Keywords | 音声認識 / 認識単位 / 信頼度 / SVM / 目的地名 |
Research Abstract |
本研究では,カーナビの目的地名の設定を想定して,認識単位の異なる認識器を組み合わせてこれらの認識器から得られた信頼度を素性としたSupport Vector Machine (SVM)による認識結果の正否判別について検討を行った.認識器としては形態素単位N-gram,部分単語単位N-gram,単語単位FSAの3つから2つを組み合わせた.昨年度は目的地名を名称と属性に手動で分割していたが,本研究では目的地名を形態素解析し得られた形態素間の連節確率に対して閾値を設けることで,形態素間を自動的に結合することで部分単語単位N-gramを生成することができた.信頼度としては音響尤度,言語尤度,単語事後確率,N-bestリスト中の一致度,認識結果間の音素数差を用いて,2つの認識結果をもとにどちらの認識結果が正しいかどちらも正しくないかをSVMにより判別した.昨年度は認識対象の目的地名が1万個であったが,本研究では目的地名を10万個に増やしより大規模な評価実験を行った.評価データは,10名の被験者が100個の目的地名を4つの言い回しで発話した4,000データである.その結果,単一の認識器ではF値が形態素単位N-gramで89.2,部分単語単位N-gramで91.9,単語単位FSAで93.2という判別精度が得られた.それに対して,提案手法である2つの認識器を組み合わせた場合ではF値が形態素単位N-gramと部分単語単位N-gramで93.1,部分単語単位N-gramと単語単位FSAで96.9,単語単位FSAと形態素単位N-gramで96.4という結果が得られた.以上の結果から,認識単位の異なる認識器を組み合わせた提案手法は,認識結果の正否判別において有効であることが明らかになった.
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Research Products
(4 results)