2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700186
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川原 靖弘 神戸大学, システム情報学研究科, 特命講師 (10422403)
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Keywords | 位置情報 / 移動体通信 / 物流 / 測位 / 電波伝播 |
Research Abstract |
PHS基地局の電界強度の利用のみでは探索が不可能な、PHS位置情報端末を取り付けた紛失した輸送物を探索する方法の考案と検証を行った。方法は、まず、PHSの基地局電波電界強度を用いた測位により探索対象物の概略位置を把握し、対象物に装着したPHS端末からの電波を受信解析することにより、対象物を探索し回収するというものである。この方法での探索の可否を都心エリア(東京都港区)と郊外エリア(千葉県柏市)の二つの地域における実証実験により確かめた。探索は、PHS基地局電波による対象物概略位置の測定誤差より、PHS端末発信電波の解析可能地点との端末との距離が大きいときに可能となる。概略位置の平均測定誤差と端末からPHS端末発信電波の解析可能地点までの平均距離は、都心エリアにおいてそれぞれ102m、143mであり、郊外エリアにおいては、それぞれ241m、328mであり、探索が可能であることがわかった。PHS電波解析装置に接続する指向性アンテナについて、ヘリカルアンテナ、コーナリフレクタアンテナ、パラボラアンテナが候補として考えられたが、可搬性(大型のバッグに入る)があり、10dBi以上の利得があり、測定電波強度が最大となる方向を瞬時(5秒以内)に検出可能であるは、コーナリフレクタアンテナのみであり、探索システム(電波測定器)の構成要素に選択した。構成した探索システムの要素は、PHSプロトコルアナライザ(PHS35L,シバソク社)、コーナリフレクタアンテナ(DAU-102-14,上田日本無線社)、ローノイズアンプ(LA090-OS,アールアンドケー社)であり、総重量は1.5kgで可搬性がある。実際の探索は30分以内に終了するが、探索方法に、電波減衰比を用いた距離予測とAOA(Angle of Arial)法を用いることにより、より早い探索が可能であることが確認できた。
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Research Products
(7 results)