2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700186
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
川原 靖弘 放送大学, 教養学部, 准教授 (10422403)
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Keywords | 位置情報 / 移動体通信 / 物流 / 測位 / 電波伝搬 |
Research Abstract |
PHS基地局の電界強度の利用のみでは探索が不可能な、紛失した輸送物を端末の電波を受信解析により探索する方法の考案と検証を行った。輸送物へ装着する通信端末はPHS端末のみとし、PHSサービスエリア内において、誤差ゼロの位置探査を実現することを目標とした。これにより、輸送物品や輸送機器の異常時(想定外の移動時や紛失時)の探索が可能になる。また、1ヶ月以上にわたり使用しない期間がある物流移動機器の測位において、移動機器の振動解析により移動停止判定を行うことにより、PHS端末の消費電力及び通信コストの削減を実現する方法の考案と検証を行った。 PHSによる測位と端末の加速度学習を自動化するため、サーバを構築した。サーバには、既存のPHS測位機能と、端末へのPHS公衆回線を使った通知機能、測位位置を表示するGIS機能を設けた。端末への情報通知には、主に端末への通話発呼機能を用い、発呼に呼応するPHS通信モジュール上のLEDの点灯パターンを端末内蔵のマイクロコンピュータが検知することにより端末の制御を行った。端末は、速度計、演算モジュール(マイクロコンピュータ)、電源制御用スイッチ、バッテリ、PHSモジュールで構成し、60秒ごとに移動・停止判定を行い、1回の振動計測時間を1秒とした。計測・判定時以外の時間は演算モジュールを省電力モードに設定することにより、端末の消費電力を低減した。試作端末を用い物流現場での紛失物探索が可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
物流で利用するための基礎データとデータにもとづいたデバイス製作ができており、現場での有効性を評価する準備が整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
測位端末の試作が完了したので、試作端末を用いた物流現場のデータ(測位精度、移動停止判定精度、端末消費電力)を蓄積し、移動停止判定アルゴリズムと端末設計の評価を行う。
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