2010 Fiscal Year Annual Research Report
顔に正対していないカメラから撮影された画像における表情解析
Project/Area Number |
21700208
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
森山 剛 東京工芸大学, 工学部, 助教 (80449032)
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Keywords | 画像認識 / ユーザインターフェース / 知能ロボティックス / 医療・福祉 / 感性情報学 |
Research Abstract |
平成22年度は、123名の被験者について、9種類の表情を表出させた顔を、カメラに正対しない同期9視点から撮影した画像データベースを作成した。本データベースの作成に当たっては、カメラ配置や表出させる表情の種類、撮影プロトコルに関する検討を行った。またそれと並行して、連携研究者と共に、既に整備した正面顔表情画像データベース(Cohn-Kanade AU Coded Facial Expression Database)について、30度斜め方向から撮影されたVHSビデオデータをすべてデジタル化、正面画像との同期化を行い、2視点データベースとして使用できるように拡張を行った。本データベースは18~50歳の両性別、多民族の210名が7種類の表情を表出した画像データを含む。今後、蓄積したデータベースは、非営利目的の学術研究で自由に使えるように整備し、インターネットを介して国内外に公開することを目指す。また、これらのデータベース整備と並行して、正面以外の視点から表情を撮影し、解析に用いる有効性に関する検証を行った。すなわち、正面と上記データベースにおける斜めの1視点とにおいて、それぞれActive Appearance Model(以下、AAM)による表情のパラメータ化を行い、一方の視点においてAAMパラメータの時間軌跡の近接している表情の組について、他方の視点では時間軌跡が分離するものの有無を調査した。AAM時間軌跡間のユークリッド距離を比較した結果、「軽蔑」及び「恐怖」,「うれしい」の表情では、正面視点では軌跡が近接し、斜め視点では分離する、また「怒り」及び「うんざり」,「悲しみ」では,斜めで近接し、正面で分離することが明らかとなった。
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