2009 Fiscal Year Annual Research Report
多指ハンド制御のための空間分解能が可変な分布触覚センサとその決定方法
Project/Area Number |
21700217
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
中本 裕之 Hyogo Prefectural Institute of Technology, 情報技術部, 主任研究員 (30470256)
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Keywords | 知能ロボテックス / 触覚センサ / ロボットハンド |
Research Abstract |
多指ロボットハンドに対して適切な時間で触覚フィードバックを実現するため、タスクに応じて分布型触覚センサの空間分解能と計測周期を変えられるシステムの実現を目的とする。 分布型触覚センサに対して、任意の計測点を計測することや、隣接する複数の計測点を1つの計測点として扱う機能をもつ計測制御回路を開発した。この機能により、センサの計測点を左右2組に分けて2点のセンサとして高速に計測することや、中心の16点を1つの計測点として計測するなど、空間分解能(計測領域)を可変とし、計測する領域を限定しただけ高速な計測のできる自由度の高い計測が可能となった。この回路では、256点の計測点数を1ユニットとし、このユニット中のスイッチの制御と計測をFPGA (Field Programmable Gate Array)を用いて行う。高速な論理処理の可能なFPGAを用いることで、空間分解能の切り替えや計測をスムーズに行うことができ、システムとしてのコストも下げることができた。 開発した分布型触覚センサの計測制御回路に対する空間分解能を決定するため、運動指令と多指ハンドの姿勢などにもとづく計測点選択モデルを構築した。このモデルでは、多指ハンドの姿勢や把持対象などから次の多指ハンドの動作を指示できるものである。開発した計測制御回路に構築したモデルを組み込み、空間分解能可変機能の有効性を計測の周期や位置の認識精度の観点から、ドアノブ操作アプリケーションを多指ハンドにより評価した。従来の動作と提案したモデルでの動作とを比較し、後者がなめらかなドアノブ操作が実現できた。
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