2010 Fiscal Year Annual Research Report
RTミドルウエア技術をベースとしたロボットシステム統合のためのプログラム言語
Project/Area Number |
21700230
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
BIGGS Geoffrey 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 産総研特別研究員 (20534803)
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Keywords | Erlang / RTミドルウエア / 分散システム管理 / システム統合 / supervision Tree / コンポーネントマネージャ / 並列分散システム / 標準化 |
Research Abstract |
ロボット用ソフトウエアのモジュール化を推進するRTミドルウエア技術をベースに、システム統合手法を研究することを目的として、RTミドルウエア(OpenRTM-aist)のErlang版を研究開発した。 システムの複雑化が進むに連れて、顧客の要望を満たすシステムを柔軟に構築するための枠組みや支援ツールが存在しないことが問題となっている。一方、通信分野では、Erlang言語を使った"supervision tree"というコア技術が分散システム管理に導入され、実績を持っている。 今年度は、既開発のRTミドルウエアの他言語版(C++, Java, Python)との相互運用性を持ち、Erlangがもつネイティブの分散実行機能も同時に利用出来るように通信機能を拡張したErlang版(OpenRTM-erlang)を開発し、一般ユーザからの技術フィードバックを得るために公開した。 また、Erlangのスーパービジョンツリー技術を導入することで、エラー処理を備えたコンポーネントマネージャを開発した。この成果を、国際的なソフトウエア標準化団体であるOMG(Object Management Group)において、システム構成を実行時に変更可能にするための枠組みとなる標準公募(Dynamic Deployment and Configuration for RTC RFP)に対して、このスーパービジョンツリーの概念を柔軟なエラー処理を実現する枠組みとして提案できた。今年度の主な成果は以下の4点である。 1)RTミドルウエアのErlang言語版を開発 2) 既開発のRTミドルウエアとの相互運用性と、Erlangネイティブの分散機能を確認 3)Erlang言語の持つシステム管理の仕組みを活用して、コンポーネントマネージャを開発 4)OMGの標準化公募に対して、コンポーネントマネージャの仕組みを産総研から提案
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