2009 Fiscal Year Annual Research Report
天体上空3次元探査を可能とする宇宙機の自律航法誘導制御手法の検討
Project/Area Number |
21700231
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
尾川 順子 Japan Aerospace Exploration Agency, 月・惑星探査プログラムグループ, 宇宙航空プロジェクト研究員 (10523813)
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Keywords | 惑星探査 / 自律航法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,未知天体上空において多様な地形,高度に対応した探査機の3次元自律航行に必要な基礎技術を検討することである.従来の着陸段階に特化した検討や特定の地形に依存した手法を超え,高速時系列画像処理などの導入によりロバストな誘導制御を行い,従来の点的探査とは質的に異なる天体環境の総合的理解を目指すとともに.地上運用者の負担の軽減を図るものである. 本年度は国内外の動向を広くサーベイするとともに,基本的な研究方針を確立した.本年度は「はやぶさ」がちょうど帰還運用中であったので,実際の運用を通じて問題点の洗い出しを行った.また「はやぶさ」が2005年に行った小惑星星近傍での自律飛行のシーケンスを整理した.内外の理学系研究者とも議論しながら,今後の我が国の惑星探査においてどのような探査技術が求められているかを把握し,特に小惑星探査および火星着陸探査における設計要求として具体化した.シミュレーション環境等を整備し,画像による環境理解などの基本的な部分について理論的解析や数値シミュレーションを行った.本年度は特に.天体から比較的遠方と近傍,および周回軌道上,大気中等においてどのような戦略が望ましいか検討し,複数探査機の軌道設計や探査機自身の影情報の利用,複数マーカを用いた着陸手法などの検討を行った.
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