2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユーザの直感的表現を支援するオノマトペ意図理解システムの開発
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21700237
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小松 孝徳 信州大学, ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点, 助教 (30363716)
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Keywords | 感性情報学 / オノマトペ / 音響心理学 / 質問紙調査 / 音象徴 |
Research Abstract |
昨年度の研究成果として得られたオノマトペを表現するための8次元属性ベクトル(「強さ「「硬さ」「湿度」「滑らかさ」「丸さ」「弾性」「速さ」「温かさ」)の各要素と、ロボットの動作波形における振幅、周期といった物理的特徴量とを対応づけることで、ユーザがオノマトペに込めた意図をロボット動作として反映するシステムの構築を行った。具体的にはオノマトペの属性のうち「硬さ」「温かさ」「滑らかさ」はロボット動作波形の「形状」に、「速さ」「湿度」は「周期」に、「強さ」「柔らかさ」は「振幅」に、そして「弾性」は波形の偶数周期の振幅に対応させた。そして構築されたシステムに対してのユーザスタディを行い、このシステムに関する知識のない参加者に対して「自分がオノマトペに込めた意図が、ロボット動作に反映することができたか否か」を評価させた。その結果、本システムはその「操作の楽しさ」「新たなインタラクションの斬新さ」といった点に特に高い評価を得ることができ、結果としてオノマトペを入力してロボットを動作するという新たな入出力装置として高い評価を得ることができた。よって、本研究で提案したオノマトペの属性と対象の物理的特性とを対応させることで所望の対象にオノマトペで意図したニュアンスを付与するという新たなインタフェース手法は様々な場面での応用が可能と考えられ、特にシステムに対峙したユーザの認知的負荷を軽減するという実効果が期待される。
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