2011 Fiscal Year Annual Research Report
マルチセンサーによる文脈・情況推定を用いた共同開発支援システムの研究
Project/Area Number |
21700244
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
櫻井 義尚 東京電機大学, 情報環境学部, 助教 (30408653)
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Keywords | センサーフュージョン / ユーザサポートシステム / 生体情報センター / 状況推定 / 共同開発支援 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ユーザの情況推定、ブロファイルに基づく意志疎通・判断・理解支援による共同作業支援システムの開発を行うことである。情況とは、精神的・肉体的状況を含めた様子の事である。提案するシステムは、様々な生体情報や文脈情報など多種多数の異種情報を融合することにより、ユーザの情況を推定し、推定された情況情報に基づいてウェブに情報を反映したり、ユーザにメッセージを送ったりするなどして意志疎通・判断・理解支援を行う。これを実現するためには、様々な要素技術の確立とその統合方式の開発が必要であり、本年度は、以下の内容を実施した。 (1)ユーザの情況推定のため、Webカメラによる画像処理情報と生体センサー情報を統合するシステムを提案した。これは異なる特性の情報を統合する事により状況推定の精度を高め、ボトムアップ的にデータを処理するだけでなく、状況を判断してトップダウン的に情報要求を行う事により、処理のリアルタイム性と確実性を向上する事が出来る。これらの研究成果を国際会議において発表した。 (2)適切な状況推定を行うためにユーザプロファイルを利用する方式を提案し、国際会議において発表した。 (3)ユーザの情況推定精度を高めるためには、文脈情報の利用が不可欠である。高度な文脈推論を実現するための推論方式とその記述様式の提案を行った。記述されていなければ真偽不明とする開世界仮説(OW)をとるOWLなどのDL(Description Logic:記述論理)と、記述されていなければ偽とする閉世界仮説(CW)をとるPrologなど従来の一階述語論理とを共存させ、ルール評価を選択的に行うハイブリッド推論とを提案し、様々なセンサー情報と統合するため、各センサーの信頼情報の推定方式と信頼度に基づいたセンサーフュージョン手法を提案した。これらの研究成果を国際会議において発表し、国際学術論文として出版した。
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