2012 Fiscal Year Annual Research Report
拡散符号を用いた多重化した電子透かし法の確立と復号アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
21700255
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
川村 正樹 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (60314796)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 電子透かし / 情報統計力学 / 画像修復 / 復号アルゴリズム / ベイズ推定 |
Research Abstract |
スペクトル拡散型電子透かしでは、透かし間干渉を低減させることにより、より誤りの無い推定を行うことができる。本研究では、ベイズ最適な復号方法を基に、準最適な復号アルゴリズムを提案し、情報統計力学により評価する。これまでに、通信路が既知である場合に対して、有限温度復号が有効であり、その最適な温度が西森温度であることを示してきた。本年度では、さらに、焼き鈍し法(SA)を導入し、温度を高温から低温に変化させることで、復号性能の向上が図れるかを検討した。SAとして零度まで冷却する絶対零度SAと、西森温度まで冷却する有限温度SAを考えた。その結果、有限温度SAが最も復号性能が良いことがわかった。また、通信路が未知である場合も、有限温度SAはロバストに推定が可能であることがわかった。これらの成果は、電気・情報関連学会中国支部連合大会やEMM研究会で発表した。また、電子情報通信学会の論文誌への採録が決定している。 さらに、原画像が未知である場合、メッセージと画像を同時に推定する復号アルゴリズムを用いることができる。これまでに、画像の事前確率に無限レンジモデルを用いた場合をレプリカ法により理論的は性能評価を行ってきた。本年度は、より画像モデルに近い二次元イジングモデルを用いた場合を検討した。このモデルの場合は理論的な評価は困難であるので、計算機シミュレーションによる評価を行った。これらの成果は、物理学会とEMM研究会で発表している。 以上のように、メッセージ間干渉を低減し、復号性能の良いアルゴリズムを提案できた。また、本アルゴリズムを理論と計算機シミュレーションにより評価した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)