2009 Fiscal Year Annual Research Report
ベイズ推論の導入による機械学習アルゴリズムの実践化と高精度化
Project/Area Number |
21700262
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中田 洋平 Waseda University, 早稲田大学・理工学術院, 研究員 (70434298)
|
Keywords | 確率的情報処理 / ベイズ学習 |
Research Abstract |
本研究は,報告者が継続的に成してきている「ベイズ推論の導入による機械学習アルゴリズムの実践化と高精度化」,および,「その方法論の確立」を最終目標とする一連の研究の中に属するものである.特にベイズ学習で,(1)非統計学的な機械学習アルゴリズムへの対応,(2)データの背後に潜む動的変化への対応,を主たる対象としており,また,ベイズ学習の実践的な研究課題もその範疇にある.本年度の実績としては,まず,前述の非統計学的な機械学習アルゴリズムへの対応やデータの背後に潜む動的変化への対応に関する研究成果を纏めた書籍「モンテカルロ法に基づくベイズ学習の拡張に関する研究」を発刊した.これには,前述の2つの対象に関し報告者が提案したモデルやアルゴリズムに対する数理的な考察など初めて正式出版される内容が記載されており,本研究課題の成果をより広く伝える重要な成果であると考える.更に共同研究者とともに,海外ワークショップにて2件の発表を行った.これらは混合分布の自然な事前分布の1つと言えるディリクレ過程事前分布を用いたベイズ学習の簡便な実装手段に関するものである.これは派生的な研究課題ではあるが,その中で提案しているベイズ学習アルゴリズムは,前述のデータの背後にある動的な変化へもオンライン化により対応できるものである.このオンライン化の内容も含め,現在,共同研究者らと論文化を進めている.更に,報告者が関わってきたベイズ学習の実践的なデータ適用の1つであるに関する研究成果を共同研究者らと纏め,「ベイズ隠れマルコフモデルを用いたスポーツイベント検出の高精度化」として研究会にて発表した.また,これに関連する研究成果を現在,国際誌に投稿中である.以上に挙げた成果全て,ベイズ学習の高精度化や実践化に対し,重要な位置付けを持つものである.来年度も更なる研究実績を出すべく,本年度以上に尽力したい.
|
Research Products
(4 results)