2010 Fiscal Year Annual Research Report
「放送と通信の融合」時代におけるCATVの地域メディア機能に関する調査研究
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21700278
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
内田 康人 目白大学, 社会学部, 准教授 (60389773)
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Keywords | CATV(ケーブルテレビ) / 地域メディア / ネットワーク化 / 連携・アライアンス / コミュニティチャンネル / 住民参加・住民制作 / ウェブ・インターネット活用 |
Research Abstract |
2010年度は3年計画の2年目に当たり、おもに二つの方向から調査研究を進展させた.一つは、CATVの連携・アライアンスを中心とする全国的な動向に関する、文献資料や電話調査等をもとにした整理。もう一つは、典型的な事例を対象とした現地調査である。 前者については、CATV局間の連携・アライアンスを中心とする全国的な動向の把握とその整理を目的として、雑誌や新聞、ウェブを中心に資料・情報収集を行った。その結果、(a)M&Aによる企業買収・MSO化、(b)市町村合併に伴う局間合併、(c)複数市町村域や県域・県域を超える近接局間の広域ネットワーク化、(d)地理的近接性を問わない全国的な連携・ネットワーク化という4類型にくわえ、資本関係に基づく法人化・局間合併や、隣接業界にあたる通信事業者との連携・資本関係など、連携の多様化・重層化がますます進んでいることを確認した。 後者の現地調査としては、上記のうちとくに「(c)複数市町村域や県域、県域を超える近接局間の広域ネットワーク化」に注目して調査を行った。具体的には、(1)名古屋中心の東海エリア、(2)北信地域を中心に新潟、富山へと広がる超県域の連携、(3)東北エリアの連携という3つ事例を対象に調査計画を立てた。その際、連携に積極的な事業者ばかりでなく、ネットワークに入っていても周辺的な立場に立つ局や、距離を置いている局もヒアリング対象とすることで、連携の実態やその課題・困難についても理解を深めることをめざした。この結果、各局ともに番組上の連携に対し前向きの評価をしつつものの、各々のおかれた状況に応じた様々な困難も抱えていることがわかった。とくに小規模な自治体局では、そもそも自局のエリア内の住民サービスを目的としており、自治体からの理解を得ることが容易ではない。またスタッフ不足のため、通常業務+αの取り組みに対して人手と金銭を提供することが困難な状況があり、各局間の温度差にもつながっている。なお、東北エリアの調査については、残念ながら、震災の影響で今年度中には実現せず、来年度に持ち越しとなった。
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