2009 Fiscal Year Annual Research Report
特許・トレードシークレット権利化区別基準によるライセンス意思決定支援システム構築
Project/Area Number |
21700281
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐々木 秀康 Ritsumeikan University, 情報理工学部, 准教授 (60383923)
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Keywords | 情報基礎 / 情報システム / 情報図書館学 / 意思決定 / ライセンス / 時間コスト / 計算理論 / モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、特許及びトレードシークレットのライセンスにおける、時間制約下の諸条件の変化に対応した戦略的な意思決定を支援する数理モデルの構築と、コンピュータシステム上への実装による実現である。 ユビキタス産業における、法律知識・ビジネス交渉経験に乏しい研究開発従事者であっても、知的財産権を容易に権利化し、かつ、そのライセンスにおける戦略的な意思決定を支援するためには、知財戦略ツールとして、ライセンスの意思決定を支援するツールを提供する必要がある。 平成21年度は、トレードシークレットのライセンスに関する意思決定を支援するために、1対1交渉当事者間のライセンス・プロセスの意思決定モデルを構築し、その加速化アルゴリズムを設計し、検証を行った。 具体的には、ライセンス意思決定モデルについて、研究代表者が提案している、「機会コスト(opportunity cost)」の概念を利用した、「時間制約条件下の戦略的意思決定モデル」を設計し、特許とトレードシークレットのライセンスに適用した(国際学会ジャーナル査読付論文単著1件,共著1件,国際学会発表査読付単著2件,共著2件)。 本研究については、国際学会(ICIW2009)において、最優秀論文に選ばれている。また、国際学会IARIAより、フェロー称号を授与された。 今後の研究は、1対1の交渉当事者間の意思決定を扱った上記の意思決定モデルを、多対多の交渉当事者間の意思決定に拡張する。
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