2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700300
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
梅村 浩之 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 研究員 (10356587)
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Keywords | 認知科学 / 実験心理学 / 視覚 / 多感覚 / 力覚 |
Research Abstract |
違和感のないヴァーチャル・リアリティ(VR)の呈示や、よりよいインターフェースの提供のためには,運動・操作行動とこれらの行動に伴う認知過程を実験的に検討し,その過程をモデル化する必要がある.この目的のため本研究では21年度において視覚情報が力覚情報に修飾される場面を実験的に示した.22年度においては同様の環境を用いて,繰り返しの経験がどのような影響を与えるか,及び能動的に力覚を生成する場面とが受動的に生成する場面を比較した.実験では力覚と視覚情報の統合を検討するために,立体メガネ,力覚提示装置及び鏡を用いて,操作している位置と画面内での位置が一致するような装置を作成し,この仮想環境に面を呈示した.被験者が力覚呈示装置のスタイラスを用いてこれにタッチすると,力覚(押し返す,引っ張る,なし)と視覚情報(出っ張る~へこむ)が同時に提示された.被験者は視覚的に出っ張って見えたか,凹んで見えたかを回答した.ここで前年度の被験者は視覚と力覚が一致する条件か不一致の条件どちらかに参加したが,今年度は両方に繰り返し参加した.また,能動条件では自ら生成するスタイラスの操作に連動して刺激が変化した.その結果,視覚的な接触点と力覚的なそれが異なっていても本年度の実験では視覚系は3次元構造の復元において力覚情報からの影響を受けた,能動的に変形させるときには視覚情報に力覚情報は影響を与えない,ことが示された.これらの結果は多感覚の統合における力覚的な位置と視覚的な位置の関係性の理解,及び予測の関与の重要性を示していると考えられる.
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Research Products
(3 results)