2010 Fiscal Year Annual Research Report
信頼性を重視した大規模変数次元小標本因果ネットワーク推定法の開発
Project/Area Number |
21700302
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 昌平 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (10509871)
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Keywords | 統計的因果推論 / 非ガウス性 |
Research Abstract |
本年度は、初年度に開発した線形因果ネットワークの探索法の仮定を緩め、バイオインフォマティクス、社会科学、ニューロインフォマティクスなどの応用分野に適した方向に拡張し、より柔軟に因果関係をモデリングできるようにすることを目的とした。まず、研究協力者から実データの提供を受け、優先度の高い問題点を洗い出した。そして、次の2つの方向にモデルの拡張を行ったa;)時間構造を利用する;b)潜在的交絡変数の存在を考慮する。a)については伝統的な自己回帰モデルおよび自己回帰移動平均モデルによる因果分析と私達が提案する非ガウス性を利用した因果分析を組み合わせて新しい分析法を開発し、脳磁図データを分析し興味深い結果を得た。また、b)については、米国の社会学関連の公開データベース(General social survey)のデータを用いて、Status attainment modelと呼ばれる親子の学歴と収入の関係に関するモデルをデータから探索的に検討し、一定の統計的証拠を得た。また、変数次元よりサンプルサイズが圧倒的に少ないバイオインフォマティクスのデータにも開発した推定法を適用して方法論の検証を行い、国際会議で報告した。これらの結果をまとめ、因果ネットワーク推定法に関する研究で最も権威のある国際会議(Uncertainty in Artificial Intelligence 2010,UAI2010)にて招待チュートリアルを行った.
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Research Products
(9 results)