2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700311
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
西山 貴弘 東京理科大学, 理学部, 助教 (30516472)
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Keywords | 統計数学 / 同時信頼区間 / 多重比較 |
Research Abstract |
本年度は,多変量正規母集団の下で,以下の点について研究成果を得た. 1.平均ベクトル間の対照比較に対する近似同時信頼区間の保守性に関する理論的研究. 2.多重比較法による確率ベクトルの独立性に対する同時検定法の開発. 1については,平均ベクトル間の対照比較に対する多変量Tukey-Kramer型近似同時信頼区間について議論をおこない,特に母集団数が5つの場合についての保守性の理論的な証明,および被覆確率の上限を与えることができた.この結果は,2010年9月に名古屋大学で行われた日本数学会や,2010年11月に熊本大学で行われた科研費シンポジウム「統計的推測方法の理論的展開とその応用」において口頭発表した.また,すでに論文としてまとめ,現在投稿中である. 2については,確率ベクトルの成分間,特にある1つの成分とその他の成分間の独立性の同時検定問題に対し,修正尤度比検定統計量を用い,ステップワイズ式多重比較法に基づく新たな検定方式を提案することができた.この結果は,7月にTomar(ポルトガル)で行われた国際会議(International Conference on Trends and Perspectives in Linear Statistical Inference (LINSTAT2010)),9月に早稲田大学で行われた統計関連学会連合大会,2010年11月に熊本大学で行われた科研費シンポジウム「統計的推測方法の理論的展開とその応用」において口頭発表した.また,こちらの結果もすでに論文としてまとめ,現在投稿中である.
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