2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700313
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
吉田 亮 統計数理研究所, モデリング研究系, 助教 (70401263)
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Keywords | バイオインフォマティクス / 多重検定 / メタアナリシス / ソフトウェア / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオーム、メタボローム、そして、フェノームなど、今後10年のライフサイエンスの基幹を担うであろう網羅的多面多階層計測から生成されるトランスオミックスデータを統合的に解析するための基礎理論と統計的方法論を開発した。トランスオミックス計測を真に有効活用するには、各種ライフサイエンスデータベースと連携した知識発見デバイスが必要不可欠となる。本研究では、トランスクリプトームとデータベースを介して入手される網羅的生体内分子間相互作用情報を組み合わせ、細胞の分子機能に関与する転写因子モジュールを同定することを目的に研究開発を推進した。統計的観点から問題を眺めると、個別遺伝子の検定から得られた統計的エビデンスを統合して、分子機能ユニット全体のエビデンスを算出する問題として定式化される。これはメタアナリシスやマルチタスク学習と密接に関連すること、さらには、非巡回有向グラフで関連付けられた論理的包含関係を持つ多重検定の問題であることが判明した。計画研究の最終年度に相当する当該年度では、方法論のプロトタイプを完成させ、開発されたデータ解析手法を研究代表者が関わっている肺がん細胞の薬剤耐性機構の研究に応用し、そこで得られた研究成果をライフサイエンス系の論文誌に投稿した。また、MetaGP (http://metagp.ism.ac.jp)というウェブアプリケーションの開発を行った。
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Research Products
(4 results)