2010 Fiscal Year Annual Research Report
統計学及びゲーム理論に基づくモデルの組合せ法の研究
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21700316
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白石 友一 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (70516880)
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Keywords | 統計的学習理論 / 多値判別 / スパース正則化学習 / 相乗効果 / 統計的検定理論 / マルコフ連鎖モンテカルロ |
Research Abstract |
1.二値判別機の出力を組合せて多クラスの分類問題を実行する枠組みにおいて、有効な判別機の組合せの方法論の開発に関する研究を行った。提案手法は、既存の組合せ法と比べて性能の面で優れていること、L1ペナルティを加えた最適化行うことで最終的なクラスラベルの決定に必要でない判別機を除去できることなどの特徴がある。前年までに手法の概要はある程度できていたが、本年度、査読者とのやり取りを通じて論文を改善し、正式に国際学術誌に採択が決定した。 2.ゲノム上の異種情報からの遺伝子の発現の予測 近年、ゲノム配列や転写因子結合部位、ヒストン修飾やクロマチン構造などのエピジェネティクス情報など多様なゲノム情報が大量に蓄積されつつあり、これらの因子がどのような協調性を持って遺伝子発現に機能しているかを解明することに期待が高まっている。本研究においては、多様なゲノム情報から、転写におけるゲノム上の因子の役割の解明に貢献することを目指した。 特に二つの因子の相乗効果、すなわち単一の因子だけではなく、二つの因子が同時に存在して初めて機能する効果、に着目して研究を進めた。最初に二つの因子の相乗効果を統計学的検定理論の立場から定義し、その統計量をマルコフ連鎖モンテカルロ法によって推定する方法論を提案した。また提案手法を用いて、転写因子結合部位やヒストン修飾間の相乗効果を同定することを試みた。当研究の内容は、分子生物学会年会で発表され、また国際学術誌に投稿中である。
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Research Products
(4 results)