2010 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病におけるM16メタロプロテアーゼの役割
Project/Area Number |
21700351
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平岡 義範 京都大学, 医学研究科, 助教 (60397552)
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Keywords | アルツハイマー病 / メタロプロテアーゼ / αセクレターゼ |
Research Abstract |
我々はこれまでに、in vitroでM16メタロプロテアーゼnardilysin (NRDc)がαセクレターゼを活性化し、アミロイドβペプチド(Aβ)の産生を抑制することを明らかにした。今回、脳でのNRDc発現量が約3倍に増加しているNRDcトランスジェニックマウス(NRDc-Tg)と約半分に減少しているNRDcヘテロ欠損マウス(NRDc+/-)の作製に成功し、アルツハイマー病(Alzheimer's disease ; AD)モデルマウス(APPとプレセリニンのダブルトランスジェニックマウス:APP/PS1-Tg、以下APP-Tgと省略)との交配により、in vivoでのNRDc発現量とAD病態との関連を明らかにすることを目的に研究を行っている。APP-TgとNRDc-Tgを交配したAPP-TgとNRDc-Tg/APP-Tg(1年齢)の脳をAβ抗体で免疫染色したところ、APP-Tgに比べてNRDc-Tg/APP-Tgでは、有意にアミロイドプラークの減少が見られた。また、ELISA法により、脳中のAβ量を測定したところ、免疫染色の結果と同様の傾向が見られた。以上の結果から、NRDcはin vivoでもαセクレターゼ活性化因子として機能し、Aβ産生抑制に働くことが強く示唆された。一方、APP-TgとNRDc+/-を交配したAPP-TgとAPP-Tg/NRDc+/-は解析に必要な数が揃わず、現在も継続中である。
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Research Products
(4 results)