2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700364
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
鈴木 亮子 National Institute for Basic Biology, 統合神経生物学研究部門, 特別協力研究員 (60414017)
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Keywords | 神経回路形成 / 軸索側枝 / 神経栄養因子 / ニワトリ |
Research Abstract |
網膜視蓋投射マップが完成するには、網膜内領域特異化、軸索ガイダンスに引き続いて、軸索分枝形成、神経回路リファイメントの過程を必要とするが、後半の2つの過程に関わる分子基盤は十分明らかにされていない。これまでの我々の研究から、新規分泌因子SPIG1は、軸索の分枝形成および、リファイメントの過程に関わる分子であることが示唆された。しかし、その分子作用メカニズムは全く不明である。そこで、神経軸索の分枝形成、および神経回路リファイメントの分子機構をSPIG1を通してin vivoで明らかにすることを目的としている。分泌因子であるSPIG1は、細胞外の環境を何らかの形で修飾し、機能していると考えられる。その結合分子の候補として、神経栄養分子の受容体の一つを検討した。結果、免疫沈降法によりその結合が示唆された。また、免疫組織化学法により網膜内における受容体の発現分布を調べたところ、SPIG1が発現する層と一致することが明らかとなった。これらのことからSPIG1が結合分子の発現制御あるいは、活性制御に関わることが示される。現在、SPIG1の発現抑制時における結合分子の発現量の変化をin situハイブリダイゼーションにより調べている。また、網膜の分散培養系を用いて活性制御についても詳細に調べているところである。
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