2009 Fiscal Year Annual Research Report
視神経をモデルとした神経活動依存的な髄鞘形成と軸索のグループ化法則の解明
Project/Area Number |
21700418
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
稲村 直子 National Institute for Physiological Sciences, 分子生理研究系, 特別協力研究員 (20397623)
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Keywords | 神経科学 / 神経化学 / 神経発生学 / ミエリン / グリア |
Research Abstract |
神経系の回路形成において髄鞘(ミエリン)形成は敏速な情報伝達に重要である。髄鞘を形成するオリゴデンドロサイトが発達過程で神経活動依存的にどのような法則性をもって髄鞘を形成するのか、まだよくわかっていないことが多い。このことを解明するため、ニューロンの細胞体と軸索の分布が明確に区別される視覚系を用いて研究を行った。 オリゴデンドロサイトにより軸索がどのようにグループ化されるかを観察するためには、オリゴデンドロサイトを重ならないように可視化する事が重要である。そこで、まず、オリゴデンドロサイトを散発的に可視化する様々な方法を検討した。 検討の結果、タモキシフェン依存的Olig2ノックインマウスを用いて、Olig2を時期特異的に発現させ、Olig2由来細胞をGFPで可視化すれば、Olig2由来細胞であるオリゴデンドロサイトを効率的に可視化できると考えた。そこで、Olig2ノックインマウスとレポーターマウスを掛け合わせ、胎生から生後の様々な時期にタモキシフェンを投与しOlig2発現を誘導させた。オリゴデンドロサイトの可視化は、十分に視覚系が発達した生後6週目に視神経および視索でのGFPの発現を、免疫組織科学染色で確認することにより調べた。その結果、Olig2を胎生のみならず生後2週以内に発現させてもオリゴデンドロサイトが局所的に集合して発現していた。現在さらに成長したマウスに発現させて、散発的にラベルする方法を検討している。
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