2009 Fiscal Year Annual Research Report
実験動物モデルを用いたプラーク破綻のメカニズム解明-カテプシンの関与-
Project/Area Number |
21700447
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐々木 健 Hamamatsu University School of Medicine, 技術部, 技術専門職員 (20397433)
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Keywords | プラーク破綻 / カテプシン / 実験動物モデル / アンギオテンシン1型受容体 / 細胞外マトリックス / 炎症細胞 / マクロファージ / 動脈硬化症 |
Research Abstract |
粥状動脈硬化巣の進展とそれに続くプラーク破綻は、心筋梗塞などの極めて重篤な疾患の引き金となるが、このプラーク破綻のメカニズムは不明な部分が多い。この粥状動脈硬化巣の進展やプラーク破綻のメカニズムに関しては、血管(動脈硬化巣)において発現が見られる種々のプロテアーゼの関与が注目されている。本研究では、プラークの脆弱化や破綻を誘導する動物モデルを用い、プラーク破綻のメカニズムにおけるプロテアーゼ(特にカテプシン)の関与を検討することを目的としている。 【現在までの結果】プラーク脆弱化・破綻モデルにおいて、ヒトプラーク破綻と同様に、プラークにおけるカテプシンSやカテプシンKの発現が見られた。また、これのカテプシンS、Kは、プラークに浸潤したマクロファージにおいて発現が認められた。さらにカテプシンSの発現はアンギオテンシン1型受容体(AT1)の発現細胞と一致し、AT1の阻害剤であるオルメサルタン(OLM)の投与により、カテプシンSの発現抑制およびプラーク脆弱化の抑制が認められた。一方、培養マクロファージに対するアンギオテンシンII(AII)の投与はカテプシンSの発現を誘導し、これはOLMの投与により抑制された。また、このAII投与により、マクロファージのコラーゲン・エラスチン分解能が促進されたが、これはOLMやカテプシン阻害剤の投与により抑えられた。以上の結果から、ApoE欠損マウスにおけるプラーク脆弱化・破綻には、マクロファージにおいて発現されるカテプシンSの関与が示唆され、さらにこのマクロファージにおけるカテプシンSの発現にはレニン-アンギオテンシン系(AT1)の関与が考えられた。 なお、研究代表者は、本研究成果を主にAtherosclerosis誌(2010、accepted)において発表した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] AT1 blockade attenuates atherosclerotic plaque destabilization accompanied by the suppression of cathepsin S activity in apoE-deficient mice.2010
Author(s)
Sasaki T, Kuzuya M, Nakamura K, Cheng XW, Hayashi T, Song H, Hu L, Okumura K, Murohara T, Iguchi A, Sato K
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Journal Title
Atherosclerosis (accepted)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Ca2+ channel blocker benidipine promotes coronary angiogenesis and reduces both left-ventricular diastolic stiffness and mortality in hypertensive rats2010
Author(s)
Nishizawa T, Cheng XW, Jin Z, Obata K, Nagata K, Hirashiki A, Sasaki T, Noda A, Takeshita K, Izawa H, Shi G-P, Kuzuya M, Okumura K, Murohara T
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Journal Title
Journal of Hypertension (accepted)
Peer Reviewed
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