2010 Fiscal Year Annual Research Report
1型糖尿病モデルKDPラットにおける修飾遺伝子座の解明
Project/Area Number |
21700449
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横井 伯英 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (70311610)
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Keywords | 糖尿病 / 遺伝子 / 遺伝学 / モデル動物 |
Research Abstract |
本研究は、KDPラットにおける糖尿の発症をする遺伝子の同定を最終的な目標にして研究を遂行している。今年度は下記の項目について研究を実施した。 1.戻し交雑(N2)仔を用いた遺伝解析 TM.KDP-Cblbコンジェニック系統(以下コンジェニック)とKDPとの交配から作出したF1の解析から明らかとなったKDPの遺伝的背景に存在する優性の修飾遺伝子を効率的に捉えるため、また(コンジェニック×KDP)F2の遺伝解析から同定した修飾遺伝子座を確認するため、N2存を用いた遺伝解析を行った。コンジェニックとKDPを交配して作出したF1にコンジェニックを戻し交配してN2仔を作出し、N2仔について糖尿病の発症について観察するとともに全ゲノム・スキャンを行い、糖尿病の発症に関与する複数の遺伝子座を同定した。 2.候補遺伝子解析(位置的候補遺伝子アプローチ) これまでに行ったF2およびN2を用いた遺伝解析から同定した修飾遺伝子座について責任遺伝子を同定するために候補遺伝子解析を行った。具体的には、ヒトやマウスにおける相同な染色体領域のゲノム情報およびヒトやマウスにおける1型糖尿病の遺伝子座の情報を活用して、免疫系の中でも特にT細胞の活性化制御や膵β細胞の抗原提示に関与すると考えられる候補遺伝子を選択した。このうち数個の遺伝子についてエクソン部分のシーケンス解析を行ったが原因と考えられる変異は認められなかった。
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