2010 Fiscal Year Annual Research Report
複合的な力学定数を組み合わせた新規な赤血球変形能の実験的・理論的提案
Project/Area Number |
21700468
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
安田 利貴 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 講師 (90318163)
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Keywords | 赤血球変形能 / 周期的せん断応力負荷 / レオメータ法 |
Research Abstract |
可視的手段によって赤血球の力学的特性を定量評価するには,赤血球の力学負荷機構,赤血球形状の画像処理,赤血球の形状変化情報から力学的特性を推定する方法などを構築する必要がある.そこで本研究では,赤血球の力学負荷機構部は,レオメータ法を改良した2枚の平行平板を用いた周期的なせん断応力負荷機構の開発,赤血球の周期的な形状変化を示す画像解析情報から,赤血球の力学的特性を推定するための機械インピーダンスモデルの構築などを進めている. 今年度,試作・評価した赤血球の力学負荷機構部は,2枚の平行平板をそれぞれ逆相に動かすことで,平行平板間中心にせん断速度がゼロになり,ゼロ点の上下でせん断速度が逆方向で変化するため,赤血球がせん断族度ゼロ点付近で,周期的に形状変化することが出来る流れ場を設計・試作を行った.試作した装置を用いてブタ赤血球を用いて赤血球の形状変化の観察実験を行ったところ,せん断速度の負荷条件(周波数)に依存するが,数回程度の繰り返し負荷周期での形状変化を観察視野内で観察することが出来た. 画像処理では,測定領域に内に存在する赤血球を追跡して,周期的な形状変化を測定するプログラミングを行い,顕微鏡視野内における20個程度に1周期程度の動きを同時に追従することが出来た.年次繰り越しで、装置改良および赤血球試料濃度を変更して評価実験を行った結果、視野領域内で10個程度の赤血球について、4~6回程度の繰り返し変形を計測することが出来た。一方,機械インピーダンスモデルは,2次元のばねモデル基礎を構築し,力学負荷を与えた際に生じる歪の算出などを行いモデルの有効性を検討している.
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Research Products
(1 results)