2009 Fiscal Year Annual Research Report
上皮細胞内分子を標的とする大腸腫瘍蛍光寿命イメージング診断法の開発
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21700469
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| Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
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Principal Investigator |
山岡 禎久 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (80405274)
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| Keywords | 蛍光寿命 / 腫瘍診断 / 内視鏡 / 自家蛍光 / 大腸上皮細胞 |
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| Research Abstract |
大腸における微小腫瘍検出を目的として、上皮細胞内分子の微小環境変化をターゲットにした蛍光寿命イメージング測定を行った。今年度は、主に蛍光寿命イメージング装置の構築、および、ヒト大腸腫瘍EMR(内視鏡的粘膜切除術)検体を用いた蛍光寿命の検討を行なった。蛍光寿命イメージング装置に関して、生体内の主な自家蛍光物質として知られているNADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)の変化を敏感に捉えられるように、励起波長、蛍光波長を設定し、それらの波長を用いたシステムを構築した。そのために、NADH、FAD等の生体内自家蛍光物質自身の蛍光強度の波長依存性、励起波長依存性や、蛍光寿命の蛍光、励起波長依存性を詳細に検討した。構築した蛍光寿命イメージング装置を用いて、ヒト大腸腫瘍検体に対して蛍光寿命の測定を行った。検体の数としては目標としていた30以上を達成し、統計的に正確なデータが得られた。測定の際には、できるだけ生体内における微小環境を反映している自家蛍光物質が変化しないようにEMR後の検体を切除後、10度以下に冷却して保存し、迅速に蛍光寿命観察を行った。EMRによる検体には、腫瘍部と腫瘍部に付属する正常部が存在する。測定は、その腫瘍部と正常部の蛍光寿命比較という形で検討を行った。測定結果として、FADに対応する励起、蛍光波長の場合に腫瘍部と正常部で違いがあることが明らかとなった。組織学的な考察をするために、測定を行った組織に対してHE染色した切片を作成し、どのような細胞内小器官やタンパク質が自家蛍光寿命の違いに寄与しているのかを考察した。
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