2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700477
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
床波 志保 Osaka Prefecture University, 産学官連携機構, 非常勤研究員 (60535491)
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Keywords | DNA / センサ / ラベルフリー / 金ナノ粒子 / ナノギャップ / 一塩基多型検出 / 電気抵抗検出型 |
Research Abstract |
DNAなどの生態関連物質のセンシングにおいては多検体一括検出が究極の目的となる。そのため本年度は、ナノ粒子膜を形成させるための下地となる電極の構築に取り組んだ。感度の向上やナノ粒子の使用を少なくするために一対の電極幅を前年度の5μmから3μmに小さくした。このような電極が数個並列に並んだ電極を作製し、異なるターゲットDNAの同時検出を試みた。 さらに、分析精度、感度向上を目指し、金ナノ粒子膜を固定する基板の選定を行い、スクリーンプリントカーボン電極やポリマービーズ上にナノ粒子膜の作製を試みた。作製した膜のSEMおよびAFM観察を行ったところ均一なナノ粒子膜ができていることがわかった。また、カーボン電極上に作製したナノ粒子膜のグルコースセンサへの適応を試み、定量範囲や妨害物質の影響などの基礎的な性質を調査した。ナノ粒子の粒径を変化(2,12,30nm)させて作製した膜へのグルコース応答を調べた結果、金ナノ粒子の粒径が小さくなるにつれ応答電流値は大きくなり、2nmの金ナノ粒子を固定した電極は、粒子未修飾の電極と比べて約3倍の電流値を示した。 これらの成果については、Wiley VCH出版の図書(Nanomaterials for the Life Sciences Volume 5)中において紹介した。また国外雑誌(Research on Chemical Intermediates, J.Electrochem.Soc.)および国内外学会(日本分析化学会、EURO ANALYSIS、FLOW ANALYSIS XI、など)において成果発表を行った。
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