2010 Fiscal Year Annual Research Report
鼾解析による新しい閉塞型無呼吸の診断支援に関する研究
Project/Area Number |
21700509
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
榎本 崇宏 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (90418989)
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Keywords | 閉塞型無呼吸症候群 / 非線形性 / 高周波 |
Research Abstract |
閉塞型無呼吸症候群(OSA)の最も代表的な症状は「いびき」である。近年,OSA診断・スクリーニングが目的であるいびき検査は,多項目の臨床データを必要とする睡眠ポリグラフ検査に代わるものとして期待されている。このようなことから,いびき解析による精度の高いOSA診断(スクリーニング)方法を構築することは重要な研究課題である。 本研究では,昨年度に引き続いて,次の研究課題に取り組んできた。1.いびきの高周波数成分の調査によるOSAいびきと単純いびきの比較,2.いびきの非線形性の抽出によるOSAいびきと単純いびきの比較,3.ニューラルネットワークを用いたいびきに関連する音の抽出;,以上の結果,(1)いびきの音声スペクトルは5kHz以下で特徴付けられると考えられているが,5kHz以上の高い周波数成分にもOSAいびきと単純いびきを分類できる特徴があることを示している。(2)いびきの非線形性を調査することにより,OSAいびきは単純いびきに比べて,より複雑な非線形動的特性を示すことが分かった。(3)睡眠中に録音されるデータには,背景音,いびきに関連する音が含まれる。録音データから,いびきに関連する音のみを抽出する方法を提案した。OSAいびきと比較して,一般的に単純いびきや呼吸音はSN比が悪いことが知られているが,そのような音でさえも提案法を用いることにより精度良く抽出できることを示した。
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Research Products
(2 results)