2009 Fiscal Year Annual Research Report
片脚への動力型歩行支援による短期適応~脳卒中片麻痺患者の歩行回復に向けて~
Project/Area Number |
21700526
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上林 清孝 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 助教 (70415363)
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Keywords | 歩行 / 歩容 / ロボットアシスト / 動作解析 / リハビリテーション / 適応 / 動作支援 |
Research Abstract |
近年,ヒト支援を目的としたロボットが開発されているが,ヒトの二足歩行に対するロボット支援後に,ヒト側に生じる適応変化は明らかにされていない。そのため,本研究課題では,ロボットスーツ型の歩行補助装置による歩行アシストが,その後の通常歩行にどのような変化をもたらすのか調べることを目的としている。脳卒中患者の歩行訓練では主に患側への歩行アシストが行われることから,片脚のみに歩行アラストを加え,その後の歩容変化を両脚ともに評価する。本年度は研究初年度であるため,研究期間の前半は実験機器の購入や実験環境の整備に時間を費やしたが,研究期間の後半より健常被験者を対象とした計測を開始した。ベースラインの測定としでロボット装着前にトレッドミル上で通常歩行を行った後,ロボットを装着し,片脚の股関節に歩行アシストを5~10分程度加えた。3次元動作解析の結果から,ロボットをはずした直後の通常歩行には適応変化がみられ,アシストされた側の下肢関節で可動域の減少が顕著であった。しかし,その歩容変化は通常歩行を5分間継続した後には消失した。このように,短時間の歩行アシストによっても通常歩行時に短期的な変化が生じるようであり,歩行支援直後の自立歩行では歩容の変化に対して注意が必要となるかもしれない。今後は歩行支援の時間と適応変化の持続時間との関係,アシストの大きさやタイミングによる影響などについて,被験者を増やして詳細に調べる予定である。
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Research Products
(3 results)