2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21700530
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
荒川 高光 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (90437442)
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Keywords | 解剖学実習 / 神経支配 |
Research Abstract |
理学療法士・作業療法士が日頃の臨床活動でよく感じている「自らが行っている運動療法に解剖学的に正確な裏付けがあるのだろうか」という疑問を解決する目的で、骨格筋に対する詳細な解剖学的調査を継続して行った。今年度は内転筋管を構成する広筋内転筋板、すなわち内側広筋と大内転筋の表面に張る腱膜構造と、大内転筋・長内転筋の付着形態や内側広筋の筋束の付着形態を中心に観察を行った。内側広筋は重要な膝の伸筋であるが、その起始に広筋内転筋板があることが重要である。すなわち、股関節内転筋群がしっかり働いていないと、膝を伸展できないのではないか、という仮説を解剖学的事実から提唱することができた。内側広筋の下部は従来「斜頭」として論じられてきた。理学療法士の機能的解析にもよく「内側広筋の斜頭」が論じられる。しかし、解剖学的には内側広筋の斜頭とは分けられる筋束ではなく、神経支配から見ても、また血管分布から見ても独立した筋束としては存在しないことが明らかになっている。しかし、内側広筋斜頭を「広筋内転筋板から起こる筋束」として考えることができれば、その機能的意義は高いと思われる。本研究結果は学会発表予定である。大殿筋と外肛門括約筋の間に腱膜性の殿筋膜が介在することにより、お互い収縮機能を補助し合う関係も存在するとわかり、論文として出版することができた(印刷中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた大胸筋・小胸筋の筋束構成、大殿筋の形態学的情報から機能への応用を既に論文として発表することができた。さらに、足底の筋群の筋束構成や、内側広筋と大内転筋・長内転筋の間に張る広筋内転筋板に関する調査も遂行でき、学会発表を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も骨格筋とその周囲形態について情報を集め、機能的に応用し、理学療法士・作業療法士の日頃の臨床の疑問に答えていきたい。
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Research Products
(10 results)