2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管障害後の早期運動療法介入が脳の可塑性に与える影響について
Project/Area Number |
21700539
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松田 史代 鹿児島大学, 医学部, 助教 (70437953)
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Keywords | 実験的脳梗塞ラットモデル / 早期運動療法 / 神経栄養因子 / 理学療法学 / MidKine |
Research Abstract |
本研究では、リハビリテーションの視点から、リハビリテーション介入が脳血管障害後の脳の可塑性を促せるのか、脳血管障害後のMidkine(MK)の機能および神経脱落に対する神経栄養因子MKの働きについて検討するとともに、他の神経栄養因子との相互関係を検証し、神経栄養因子が神経細胞死や神経修復にどのように働いているのか検討することを目的とする。経時的に脳梗塞モデルを作成し、術1日後よりトレッドミル運動介入を行い、トレッドミル介入群と非介入群における脳梗塞体積測定後、パラフィン切片作成し、HE染色・免疫組織化学染色にて観察した。その結果、免疫組織化学染色結果より、家兎MK免疫組織化学染色にて、トレッドミル介入群が非介入群に比べて3日後で有意に発現面積が増加していた。また、神経学的機能では運動群が非運動群よりも回復が早く、運動機能(棒上歩行機能評価)でも運動群で非運動群と比較し、良好な運動機能回復がみられた。トレッドミル運動は、四肢の交互運動を促通するので、その結果、良好な身体機能回復がみられたことが示唆された(前年度、報告済)。その後、MK陽性細胞がどの細胞に発現しているか蛍光二重染色で検討したが、満足する結果を得ることはできなかった。染色条件などを現在、再検討し、なぜMKが運動により発現が増強するのか、運動することによって脳梗塞周辺部でどのような影響を与えているのか、免疫組織化学染色・分子生物学的観点から検討していきたい。
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Research Products
(2 results)