2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700593
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
近藤 敏之 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60323820)
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Keywords | 運動学習 / 視覚運動変換 / 到達運動 / 周期運動 / 意識・無意識 |
Research Abstract |
本研究では,視覚座標系と身体座標系の間に回転変換を施した視覚運動変換学習課題を用いて,離散的(Discrete)な到達運動を運動の単位として繰返し訓練する学習方法と,周期的(Rhythmic)な運動を基礎として訓練する学習方法の二群にわけて訓練させた場合,どちらの被験者がより効率的に視覚運動変換を学習することができるのか,あるいは両者による学習は独立で相互関係は見られないのか,という点について実験的な検証を試みた.被験者実験の結果,周期的学習が離散的学習の一部(すなわち周期的学習が離散的学習を包含する)ということではなく,むしろ周期的学習を行った被験者が離散的課題にも適応できるという結果を得た.この結果は,周期運動が運動の基本要素(プリミティブ)であるという仮説を支持するが,その一方で,本実験で行った学習課題の難易度が,周期運動と離散運動で統一されていなかった可能性もある.来年度には,機能的脳計測も併せて実施することで,意識レベルと相関があると考えられる前頭部の活動と運動学習の間の関係についても実験的に明らかにしていくことが必要である。
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