2010 Fiscal Year Annual Research Report
学校と総合型地域スポーツクラブの関係性に対する教員意識の研究
Project/Area Number |
21700618
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
谷口 勇一 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (50279296)
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Keywords | 総合型地域スポーツクラブ / 学校運動部活動 / 顧問教師 |
Research Abstract |
本研究の目的は、全国的に育成展開されている総合型地域スポーツクラブ(以下、総合型クラブ)と学校運動部活動(以下、部活動)の関係性を検討することであった。 平成22年度においては、総合型クラブとの連携協力関係を構築しつつある部活動顧問教師を対象としたインタビュー調査を実施し、部活動と総合型クラブの有機的関係性の構築過程と成功要因に関する検討が為された。 インタビューは6名の顧問教師を対象とし、各2回ずつの合計12回実施した。6名の調査対象者は全員男性教諭であり、中学校教諭4名、高等学校教諭2名であった。6名の顧問教師に対する第1回目のインタビュー調査は、ナラティブ・インタビュー法を用いて行われた。すなわち、対象者には、部活動と総合型クラブの連携協力関係構築に伴って実践してきた「行動」に焦点を絞った質問を施し、自由に「物語」を語ってもらった。その後の2回目調査では、1回目調査で抽出されたキーワードを踏まえ、半構造化インタビュー法を用いて行った。当該調査では、予めいくつかの質問項目を用意し、その項目に沿ってインタビューを展開した(調査時間は各回とも60~90分を要した)。計2回の調査で得られたデータ(会話データ)の分析作業は、グラウンデッド・セオリー・アプローチ法を援用し、概念化を試みた。 分析の結果、部活動と総台型クラブの連携関係構築にあたっては,「部活動顧問教師としての役割認識をめぐる葛藤・ジレンマ」→「部活動運営形態に対する教員の保守的意識との対立(他の顧問教師とのコンフリクト)」→「総合型クラブ関係者との試行錯誤(地域との協働関係構築)」といった共通する概念(カテゴリー)ならびに作業過程(プロセス)を見出すに至った。
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Research Products
(3 results)