2010 Fiscal Year Annual Research Report
コンディショニングにおける『総合的体調評価システム』の構築
Project/Area Number |
21700621
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
上 英俊 京都市立芸術大学, 美術学部, 講師 (90433242)
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Keywords | コンディショニング / 体調管理 |
Research Abstract |
スポーツ選手が体調を崩さずにトレーニングを遂行し,また,競技会にあわせて最高のパフォーマンスを発揮できるよう,体調管理・コンディショニングに必要な『総合的体調評価システム』の作成を目的として調査をすすめている. 今年度は,一流大学ボート選手13名を対象として,基礎的身体指標(起床時の基礎体温・体重・味覚・自覚的疲労感など),軽負荷時心拍応答の測定を行った.競技パフォーマンスは温度・湿度などを一定に制御した室内環境にて実施されたローイングエルゴメーターの記録を指標とした.身体的指標と競技パフォーマンスの関係について解析を行った結果,多くの身体的指標とパフォーマンスとの間に,有意な関係が認められなかったが,味覚とパフォーマンスの間には密接な関係が存在することが明らかとなった. さらに,日々の身体的指標を用いた「コンディショニングへの応用」を目的として,1名の被験者を対象として予備調査を行った.この結果,塩味感受性と基礎体温,甘味感受性と体重との間に有意な相関関係が認められた. このように,多くの身体指標の中でも,味覚感受性は身体状況を把握する指標として有用であり,競技パフォーマンスを占う手段として活用できる可能性が期待できる.また,味覚感受性は他の身体指標との関係が強く,自覚症状には現れにくい『体調』を把握する手段として,スポーツの現場で有用であることが示唆された. 次年度は,日々の身体指標を詳細に把握するため,被験者を増加して調査を行う.また,トレッドミル走行パフォーマンスと各身体指標の関係を明らかにするために,調査を行う予定である.
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