2011 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナル調息法を用いた新しいメンタルマネジメントメソッド作成の試み
Project/Area Number |
21700634
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Research Institution | Seisen University |
Principal Investigator |
炭谷 将史 聖泉大学, 人間学部・人間心理学科, 准教授 (20410962)
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Keywords | パーソナルテンポ / メンタルマネジメント / リズム / 行動形態論 |
Research Abstract |
本研究は,パーソナルテンポに基づいた聴覚刺激を聴取しながら行う調息法(以下、パーソナル調息法とする)のメンタルマネジメント効果を明らかにすることを目的とした研究である. 【平成23年度の研究課題】 我々は聴覚刺激を聴取している際,なんらかの音のまとまりを感じながら聴取する傾向がある(以下,『リズム化』とする).今年度は,リズム化したパーソナルテンポに基づいた聴覚刺激とリズム化していないパーソナルテンポ聴覚刺激が行動課題に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした. 【平成23年度の成果】 実験対象:大学生(女子)2名を対象とした.実験に対する動機の高さによる潜在的影響を排除するために,実験対象者の人数を限定し,各対象者に同様の実験を10回繰り返してもらった. 実験条件:実験条件は,被験者本人が選択したパーソナルテンポを聴覚刺激としてメトロノームを用いて提示するテンポ条件,同じテンポに裏拍子を付与してリズミカルな音としてメトロノームを用いて提示するリズム条件,音刺激のない無音条件の3つであった. 測定項目:行動課題としてダーツを行った.ダーツを測定項目として選定した理由は,被験者のねらいを限定しやすく,専門的なスキルがなくても高パフォーマンスを発揮することも期待できるためである. 結果: 1)x^2検定の結果,3つの条件間に独立性は認められなかった. 2)x^2検定の結果,無音条件において呈示順序の違いによるパフォーマンスの違いが認められた.すなわち,リズム条件後の無音条件において,有意に高いパフォーマンスが認められた(p<.00). 3)x^2検定の結果,リズム条件はリズム後の無音条件との独立性は認められなかった.リズム後無音条件は「自由選択テンポ」事態になっており,そのことが好影響を与えたと考えられた.
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