2010 Fiscal Year Annual Research Report
競技者を対象としたコレクティブ・エフィカシー増強プログラムの開発
Project/Area Number |
21700637
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
荒井 弘和 法政大学, 文学部, 専任講師 (30419460)
|
Keywords | チーム |
Research Abstract |
本研究の目的は、競技者を対象としたコレクティブ・エフィカシー増強プログラムを開発することである。具体的には、1)コレクティブ・エフィカシーの評価尺度を開発すること、2)コレクティブ・エフィカシーの関連要因や増強方法を検討することによって得られた知見を基にして、最終的に、3)コレクティブ・エフィカシー増強プログラムの開発を行う。まず、競技中の心理的パフォーマンスに対するコレクティブ・エフィカシーを測定する尺度を開発し、尺度の信頼性・妥当性を検証する(研究1)。次に、コレクティブ・エフィカシーの関連要因を検討する(研究2)。さらに、コレクティブ・エフィカシーの増強方法を探索的に検討する(研究3)。最後に、コレクティブ・エフィカシーを増強するプログラムを開発する(研究4)。 本研究助成金を用いて、上記のうち、研究2を実施した。実施に当たっては、大学生競技者を対象とした横断的調査を実施した。調査対象者の招集においては、複数の大学と十分に連携して、144名の大学生競技者から回答を得た。さらに、インターネット調査会社に依頼し、全国から252名(有効回答者数)の大学体育会運動部に所属する大学生競技者を招集して調査を行った。 その結果、心理的パフォーマンスに対するコレクティブ・エフィカシー得点は、性で異なっておらず、非レギュラー選手の方が、レギュラー選手よりも高いことが明らかになった。また、いくつかのコレクティブ・エフィカシー得点は、心理的競技能力の1つである協調性と関連することが示された。さらに、心理的パフォーマンスに対するコレクティブ・エフィカシー得点が、集団のサイズ(部に所属している者の人数)と関連することも明らかになった。 なお、本研究成果を導くに当たり、関連学会に参加することで、本研究課題に関連する研究者との意見交換や、関連情報の収集も行っている。
|