2011 Fiscal Year Annual Research Report
肥満大学生に対するエビデンスに基づいたテーラーメイド食習慣改善指導効果の継続
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21700668
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
矢口 友理 山形大学, 地域教育文化学部, 助教 (30369285)
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Keywords | 肥満大学生 / 食習慣改善指導 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大学生の肥満解消に向けて個々人の生活習慣の現状に合わせた、エビデンスに基づくテーラーメイド食習慣改善プログラムを実施し、その効果が介入指導終了後も継続しているかを検討し、大学における効果的な肥満解消プログラム方法を探ることである。昨年度はまず対象者を自己管理群、栄養指導群、運動指導群の3群に分け、初回食事調査と個別栄養指導を行い1日の目標達成をチェックするノートを配布し、2ヵ月後に食事調査およびノートチェックを行った。引き続き、今年度は2回、食事調査および個別栄養指導、ノートチェックを行った。食事調査は簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)を用いた。個別栄養指導については、栄養指導群が管理栄養士によるBDHQの結果票と当日の面談による詳細な聞き取りをもとにした30分間の個別面談であったのに対し、自己管理・運動指導群では管理栄養士による5~10分間のBDHQの結果票を説明する個別面談にとどめた。また、参加者の脱落防止のため個別指導と指導の間に栄養指導群には栄養情報メールを、自己管理と運動指導群には現在の状況を尋ねるメールを発信した。個別面談による介入は2011年11月で最終とし、その後はメールによる情報発信を行った。2年次にキャンパス移動した学生を除き、1年間の介入指導に最後まで参加したものは80名中30名(栄養指導群8名、自己管理・運動指導群22名)であった。自己管理・運動指導群に比べて栄養指導群のほうが体重の減少が大きく、食事内容では栄養指導群のほうが食物繊維、ビタミンA、ビタミンC、緑黄色野菜が大幅に増加していた。介入指導やメールの情報提供により栄養指導群のほうがよい食習慣改善効果をみせていたと考えられるものの、脱落者が多くこれ以上の追跡調査は難しいと判断した。今後は脱落の原因を探ることが必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は予定通りに個別指導およびメール情報発信による介入指導を終えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ベースライン時研究参加者の追跡に関し、2009年度入学生においては2年目の参加率もよかったが2010年度入学生の2年目参加率が低調だった。あらゆる連絡手段を駆使したものの、2010年度入学生の2年目参加率は低かったため、これ以上の追跡は難しいと判断し、2011年度の追跡は行わないこととした。 当初は介入終了後にも生活習慣の改善が続いているかについて分析することを予定していたが、3年目の追跡を中止したため、逆に脱落した原因をベースライン調査における過去の生活習慣や健康に対する考えより分析し、介入指導に継続して参加してもらえるための要因を探り、今後の指導方法の改善に役立てることを試みることにした。
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Research Products
(1 results)