2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700672
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
豊沢 純子 大阪教育大学, 学校危機メンタルサポートセンター, 講師 (90510024)
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Keywords | 防災教育 / 認知発達 / リスク認知 |
Research Abstract |
平成23年度は、平成21年度及び平成22年度に行った基礎研究成果を踏まえ、学校で活用可能な防災教育教材の開発を行った。またこれまでと同様、研究成果を学会等で公表し、学校安全や心理学に関する専門家から意見収集を行った。 本研究のこれまでの成果の基本的主張は、子どもの防災行動を考える上では、大人の防災行動を考える上で重要であったリスク認知や効力感などの認知に加え、親子関係を考慮することが重要ということである。また、防災対策は他の安全対策と比較すると、対策の対象となる範囲が広いため限られた時間の中で十分な対策を行うことが難しく、対策の優先度を考慮することが重要ということである。 これらの点を踏まえて、子ども向けの防災教育教材を作成する上では、親子で楽しみながら取り組める教材作りを目指すとともに、学校の授業だけでなく家庭や地域のイベントなどの様々な場面での活用が可能となるようにした。また、対策の重要度を考慮した上で実施計画を立て、行動に結びつけやすいような構成とした。 具体的な教材の内容としては、災害伝言ダイヤル171を練習するための教材、家族の避難場所や連絡方法を決めて掲示するための教材、家具の固定を親子で実施するための教材を作成した。教材の作成においては、現職の小学校教諭の助言をいただいた。また、作成した教材は小学校の講演会などの場面で公表し、保護者の意見を求めた。本教材は、開発期間終了後も、子どもの安全にかかわる様々な人々(学校の教職員、保護者、子ども、研究者など)から引き続き意見を収集し、必要に応じて改訂を重ねる予定である。
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