2012 Fiscal Year Annual Research Report
心疾患患者の多面的支援システムの構築と疾患予防の実践
Project/Area Number |
21700674
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
長谷川 恵美子 聖学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (00334251)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 心臓リハビリテーション / 循環器・高血圧 / 精神症状 / 抑うつ症状 / ストレス / リエゾン |
Research Abstract |
本研究は、心疾患患者と支援者側の双方向からの「新しい多面的支援システム」の構築を目的としている。本年は患者側への支援として、心臓リハビリテーションにおける精神症状のスクリーニング方法とその後のサポート方法を中心に本システムの有効性を実践報告し(長谷川 他、第76回日本循環器学会抄録集p.354,2012,第2回コメディカル奨励賞受賞)、支援者側への支援として、他職種に関連するシステムと必要な情報および研修内容を、日本心臓リハビリテーション学会(第18回抄録集, p.S42、2012)で報告し、その学会誌(長谷川ら、JJCR.18(1),2013)にまとめた。なおすでに完成したなお他職種へのサポートについては、実際に本システムを利用した看護職側からの実践研究が進行中であり、日本循環器心身医学会(第79回抄録集,p.44))などで報告されている。 また心疾患患者に対する診療外の心理面支援活動に関するエビデンスを整理し、日本心臓リハビリテーション学会での世界の包括的プログラムを紹介するシンポジウムにて報告し(第18回抄録集,p.S34,2012)、現在実践中のサポートと比較検討しながらその有用性について報告した(第18回抄録集,p.S31,2012)。 なおこれらの調査研究の一部を2012年改訂版心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(班長:野原隆司:日本循環器学会HP)にまとめるとともに、本研究で実践したサポート関連ツールの公開の準備をすすめ、心臓リハビリテーション学会 (第19回抄録集,in press) で報告予定である。 最後に心疾患予備群への支援の実践と有効性に関する研究」については、昨年度に続き、心疾患予備軍への試験的介入を継続するとともに、そのニーズとシステム整備の問題点を整理し統合的なプログラムとして提案する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究における2研究と3プロジェクトは、すべて医療機関の協力を十分得ながら、非常に順調に問題なく進行中であり、最終年度にむけての介入効果の検討を残すところのみとなっている。成果の還元については、すでに他職種側からの、応用研究も進行中であるとともに、ガイドラインの改訂作業などでも活用するなど、予想以上にすすめられているが、その一方出産、育児に伴う体力的な制限があり、雑誌論文などへの投稿作業がやや遅れていることから、②「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にむけて、本年度までに、他の専門職と議論を重ね組み立てられた「こころからの健康づくり」プログラムを継続運用しつつ、そのシステムを最終調整しながらそれぞれについての実践例および期間を増やし、その効果を検証するとともに、最終年度として本研究の総まとめをすすめる。(大幅な変更はない予定である)
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