2009 Fiscal Year Annual Research Report
生体指標を用いた妊産婦および妊娠前成人女性の栄養改善アプローチの検討
Project/Area Number |
21700679
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Research Institution | Nagoya Bunri University |
Principal Investigator |
後藤 千穂 Nagoya Bunri University, 健康生活学部, 助教 (90367855)
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Keywords | 若年女性 / 栄養改善 / 食事評価 / 食物摂取頻度調査 |
Research Abstract |
現在の日本は少子高齢化社会であり、出生数の増加が課題である。これに加え、低出生体重児が増加傾向にあり、生まれてくる次世代の健康対策も必要である。出生体重の減少の原因には、妊娠前および妊娠中の母親の低栄養等があることから、女性においては出産前からの生活習慣の改善が重要である。そこで本研究では、若年女性の食事評価および栄養改善につながるアプローチ方法を検討することを目的とする。また、若年期の食生活を評価するために、回答時の負荷が少ないツールは重要である。国内では中高年者を対象として開発され、妥当性や再現性が検証された食物摂取頻度調査票(FFQ)はあるが、若年女性を対象としたFFQは多くない。そこで本年度は、若年女性129名(平均年齢20.3歳)を対象として47項目からなる既存のFFQを実施し、3日間の秤量法食事記録調査法(DR)とFFQの比較妥当性を検討した。この結果、DRによる3日間の平均エネルギー摂取量は1,570±280kcal/日であった。また、DRとFFQによる栄養素等摂取量の比較において、エネルギー(r=0.22,p<0.01)で有意な相関が得られ、主要栄養素では、脂質(r=0.19,p<0.05)、炭水化物(r=0.20,p<0.01)で相関があった。その他、カルシウム(r=0.49,p<0.001)、ビタミンD(r=0.29,p<0.001)、水溶性食物繊維(r=0.27,p<0.01)、不溶性食物繊維(r=0.20,p<0.05)、総食物繊維(r=0.21,p<0.05)、n-3系多価不飽和脂肪酸(r=0.23,p<0.01)をはじめ、飽和脂肪酸、ビタミンA、ビタミンB_2、コレステロールにおいて、いずれも有意な相関が得られた(p<0.05)。以上のことから、若年女性を対象とした本FFQによる栄養素等摂取量推定に関する妥当性が確認された。
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