2010 Fiscal Year Annual Research Report
生体指標を用いた妊産婦および妊娠前成人女性の栄養改善アプローチの検討
Project/Area Number |
21700679
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Research Institution | Nagoya Bunri University |
Principal Investigator |
後藤 千穂 名古屋文理大学, 健康生活学部, 准教授 (90367855)
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Keywords | 若年女性 / 栄養改善 / 食事評価 / 食物摂取頻度調査 |
Research Abstract |
現在の日本は少子高齢化社会であり、出生数の増加が課題である。これに加え、低出生体重児が増加傾向にあり、生まれてくる次世代の健康対策も必要である。出生体重の減少の原因には、妊娠前および妊娠中の母親の低栄養等があることから、女性においては出産前からの生活習慣の改善が重要である。そこで本研究では、若年女性の食事評価および栄養改善につながるアプローチ方法を検討することを目的とする。さらに若年期の食生活を評価するためには、対象者に負荷の少ないツールを検討し、参加意識を高めることも重要である。そこで、本年度は若年女性の食事評価における食塩摂取量の評価について、簡易的な測定方法の検討を行うことを目的とした。 調査開始に先立ち、調査に関する倫理審査をうけた。本年度は若年女性61名(平均年齢20.9歳)を対象として、本研究に関するインフォームドコンセントを入手し、食物摂取頻度調査票(FFQ)を含む生活習慣調査、3日間の秤量法食事記録調査法(DR)および身体計測を実施し、生体指標として早朝第2尿と随時尿を採取した。尿中のナトリウム、カリウム、塩分量について、従来法と簡易法を比較したところ、早朝第2尿ではピアソンの相関係数がそれぞれr=0.81,r=0.82,r=0.91、随時尿ではそれぞれr=0.98,r=0.91,r=0,88といずれも高い関連がみられ、簡易法の有効性が示唆された。本年度の結果をふまえ、次年度に継続する計画である。
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