2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700734
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
北村 薫子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 講師 (80319855)
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Keywords | 質感 / 建築仕上げ / 評価 / 粗さ / 光沢 / 反射指向特性 |
Research Abstract |
内装計画における設計側と居住者側の仕上がりイメージの相違を少なくするため,仕上げ材や家具材の視覚的な質感をわかりやすく表示する客観的指標を提案することを目的とする。 対象試料として,建材の表面のテクスチャーを樹脂にうつしとった試料を作成した。市販の建築仕上げ材のテクスチャーを樹脂で再現可能となったことから,同一色彩・同一素材で,テクスチャーのみが異なる試料を用いて視覚的質感の検討および反射指向特性の測定ができるようになった。ただし,着色剤を混ぜて試料色を変化させたところ,固着後の色度が安定せず,着色法にはさらなる検討が必要であることも示唆された。 白色樹脂で作成したテクスチャーの試料を用いて反射指向特性を入射反射面内(2次元)で測定したところ,面内以外の方向にも反射していることが示唆された。そこで,測定装置に回転装置を付け加え,3次元反射指向特性の測定を行い,測手データを収集した。 また,視覚的質感を空間の設計に応用するためには,数値や言語の尺度とともに画像等によって質感を表示する必要がある。そこで,居住空間を撮影した写真から画像処理を行い,輝度分布を表示することを試みた。その結果,輝度分布を用いることである程度の質感表現が可能であった。ただし,仕上げ材の粗さによって画像の解像度が足りない場合もあったことから,カメラ,モニター,印刷物などの解像度を検討する必要があることが示唆された。
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