2010 Fiscal Year Annual Research Report
望ましい食生活の実践と定着に向けた食教育プログラムの開発
Project/Area Number |
21700749
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
大森 玲子 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (70447259)
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Keywords | 食育 / 食習慣 / 食意識 / 大学生 / 教育プログラム / 食教育 / 調理技術 / 調理 |
Research Abstract |
本研究の全体計画のうち、本年度は「食に関する意識等の各調査」および「食教育プログラムの開発とモデル実施」を行った。詳細を下記に示す。 (1)食に関する意識等の各調査 大学生512名を対象に、食に関する意識と知識の現状を調査した結果、「食に関して興味・関心がある」割合は男女とも7割を超えた。食への興味・関心がある場合、「食に関する知識や技術を学びたい」割合は80%、それ以外では41%となり、興味・関心を持つことは学ぶ意欲に繋がることが大学生においても認められた。また、食への知識や技術の有無に影響を与える因子を解析したところ、「毎日料理する」ことが最も強く影響を与える因子であることが示された。今後、食教育を進める上で、食の知識や技術を学んだり料理したりする機会や場所を多く提供していくことが、望ましい食生活の実践と定着への結実に必要な要因であることが把握された。 (2)食教育プログラムの開発とモデル実施 食教育プログラムのモデル実施に際し、参加者に対して事前調査を行い、プログラムを開発する際に配慮する点を検討した。プログラムは全6回で構成され、学校教育における家庭科の内容を復習する視点を取り入れるとともに、事前調査から把握された配慮する点を考慮し、段階的に調理の知識や技術が修得できるよう設定した。また、毎回の目的を明確にし、実施側の観察や補助のポイントとして位置付けた。参加者への事後調査から、全員が「調理のスキルがあがった」「講座に参加し、今後自分でも調理をしたいと思った」等という回答が得られ、講座の実施は効果的であることが示された。また、全6回のプログラムを展開している過程で3回目の実施段階で飛躍的に調理技術の向上が認められた。よって、本実施に向けて、全3回のプログラムの再構成を検討することとした。
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