2011 Fiscal Year Annual Research Report
望ましい食生活の実践と定着に向けた食教育プログラムの開発
Project/Area Number |
21700749
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
大森 玲子 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (70447259)
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Keywords | 食育 / 食習慣 / 食意識 / 大学生 / 教育プログラム / 食教育 / 調理技術 / 調理 |
Research Abstract |
本研究の全体計画のうち、本年度は「食教育プログラム本実施と評価」、「今後の課題を踏まえた本研究のとりまとめ」を行った。詳細を下記に示す。 (1)食教育プログラム本実施と評価 本学の1年生約950名を対象に、昨年度開発したプログラム資料を配布するとともに、食教育プログラムを取り入れた食育講座の開催を案内した。昨年度の試行をもとに、全3回のプログラム内容に再構成した。各回で習得したい調理技術を講座資料に明示し、調理操作に慣れることを中心に進めた。事後調査から「料理が苦手なほう」とする参加者は67%であった。全員が以前より食への興味関心が向上し、調理スキルが上がったと回答した。なかでも「包丁の使い方」「調理方法(手順)」「食材の切り方」において半数以上が向上したと感じた。全員が「講座参加をきっかけに自身で調理を続けたい」とし、生活習慣改善の契機となる可能性が示唆された。 3ヶ月後、追跡調査およびフォローアップ講座を開催した。食育講座参加者の88%が「料理への抵抗感が少なくなった」とし、75%が「料理の回数が増え」、63%が「食育講座で作ったメニューを実践した」等と回答した。小・中学校を中心に実施されている食育の継続性を保つためにも、本プログラムを活用し、様々な場所において機会を提供していくことが必要であると考えられた。 (2)今後の課題を踏まえた本研究のとりまとめ 食育プログラムを本実施し継続性を保つために、定期的なフォローの必要性を認識した。食の情報ステーション開設の足がかりとして、とちぎ市民まちづくり研究所の協力のもと、試験的に「食育カフェ」を開設した。日常生活で不足しやすい食材や栄養素が取れるメニューの開発と提供などを試みた。食に関わる継続的な支援と再教育が、望ましい食生活の実践と定着に不可欠であり、生活習慣病予防へと繋がるものと思われる。
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