2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700755
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Research Institution | 至学館大学 |
Principal Investigator |
岡本 尚子 至学館大学, 健康科学部, 助教 (70437507)
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Keywords | インターネット / 食物摂取頻度調査 / 食事調査 / 妥当性 / 再現性 |
Research Abstract |
三次元の実物大食品モデル画像を見ながら回答することができるコンピュータを用いた食物摂取頻度調査法(ITFFQ)を開発した。このITFFQの妥当性と再現性を検討するため、2010年10月~11月に、S大学栄養科学科の学生88名を対象に、ITFFQを1ヶ月間隔で2回(ITFFQ1とITFFQ2)行い、その間に3日間の秤量食事記録調査(WDR)を実施した。全ての調査を完了できなかった者とエネルギー摂取量が過小・過大評価の可能性がある者を除外し、81名を解析対象者とした。五訂増補日本食品標準成分表に準拠しエネルギーおよび42種類の栄養素等摂取量を算出し、残差法によるエネルギー調整を行った。3日間のWDRの平均値をゴールドスタンダードとし、ITFFQ2の平均値と標準偏差を求め、対応のあるt検定を行い、それぞれの相関係数を算出して妥当性を検討した。再現性は、ITFFQ1とITFFQ2の相関係数を算出して評価した。WDRの結果から、3日間の平均エネルギー摂取量は1451±344kcal/日であった。WDRとITFFQ2の栄養素等摂取量の平均値を比較すると、ほとんどの栄養素等でほぼ同等であった。WDRとITFFQ2の相関係数は、中央値0.331、最小値0.098(レチノール)、最大値0.516(リン)であった。ITFFQ1とITFFQ2の栄養素等摂取量の平均値を比較すると、ほとんどの栄養素等でITFFQ2に比べてITFFQ1の方が高値を示した。ITFFQ1とITFFQ2の相関係数は、中央値0.427、最小値0.269(レチノール当量)、最大値0.590(カルシウム)であった。WDRとITFFQ2、ITFFQ1とITFFQ2の相関係数は共に中等度であり、エネルギー及びほとんどの栄養素で有意な相関関係が認められた。以上のことから、本研究の対象者では、妥当性と再現性が認められたことから、簡潔で実用的なコンピュータを使った標準化した調査方法である。
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