2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700775
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Research Institution | Kagoshima Immaculate Heart University |
Principal Investigator |
今村 佳代子 Kagoshima Immaculate Heart University, 看護栄養学部・健康栄養学科, 講師 (00350182)
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Keywords | 栄養教育 / 健康教育プログラム / コミュニティー・オーガニゼーション / 動脈硬化予防 / アディポサイトカイン |
Research Abstract |
近年、動脈硬化性疾患発症の増大が問題となり食育の推進が望まれている。しかし、家庭では家族内のサポート体制が弱く、地域では健康に対する関心が高い者がいるにも関わらずコミュニティー・オーガニゼーションの過程を発展させることが出来ていない。そこで本研究では、地域内および家族内での支援体制強化を目指した動脈硬化予防教育を行い、その成果の検討と教育プログラムの構築を目的とした。 本年度は、鹿児島県S市Y地区の地区コミュニティを利用する住民のうち本研究に同意の得られた52名(男性17名、女性35名、年齢63±11歳)を対象とした。本健康教育プログラムは、第1回動脈硬化指標測定会→結果報告会・行動目標の設定→セルフモニタリング→第2回測定会→結果報告会・目標設定の流れで行い、本年度は第1回測定会およびセルフモニタリングの一部を実施した。測定会では、身体計測、血圧測定、血液生化学検査、尿検査を行い、さらに食物摂取頻度、生活習慣および食意識に関する調査を行った。 対象者のうち肥満者の割合は男性35.0%、女性8.6%であり、高血圧者は40.4%、高LDL-C血症者は40.4%、低HDL-C血症者は0%、高TG血症者は13.5%であった。また糖尿病の者は9.6%であった。対象を脂質異常からみた動脈硬化の危険度に従ったカテゴリー別管理目標(日本動脈硬化学会)に従い、年齢、血圧、糖尿病、喫煙、冠動脈疾患の家族暦、HDL-C濃度にて分類したところ、カテゴリーI、II、IIIはそれぞれ5.8%、71.2%、21.2%であった。さらに、アディポネクチンは3.8±1.8μg/mL、レプチンは5.4±4.0ng/mL、であった。現在、個人ごとに設定した行動目標を実践しており、今後はカテゴリーに従った脂質管理目標の達成度を評価する。さらに、行動変容とアディポサイトカイン濃度の改善について検討していく。
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