2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700775
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Research Institution | Kagoshima Immaculate Heart University |
Principal Investigator |
今村 佳代子 鹿児島純心女子大学, 看護栄養学部, 講師 (00350182)
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Keywords | 栄養教育 / 健康教育プログラム / コミュニティー・オーガニゼーション / 動脈硬化予防 / アディポサイトカイン |
Research Abstract |
近年、動脈硬化性疾患発症の増大が問題となり食育の推進が望まれている。そこで本研究では、地域内および家族内での支援体制強化を目指した動脈硬化予防教育を行い、その成果の検討と教育プログラムの構築を目的とした。 鹿児島県S市Y地区の地区コミュニティを利用する住民のうち本研究に同意の得られた52名(男性17名、女性35名、年齢63±11歳)を対象とした。本プログラムは、第1回動脈硬化指標測定会→結果報告会・行動目標の設定→セルフモニタリング→第2回測定会→結果報告会・目標設定の流れで行い、昨年度までに第1回測定会を実施していた。測定会では、身体計測、血圧測定、血液生化学検査を行い、さらに食物摂取頻度、生活習慣および食意識に関する調査を行った。 プログラムを通して脱落せずに参加した者は24名(男性7名、女性17名)であった。BMIはプログラム前22.3±2.3からプログラム後21.8±2.2へと減少した(p<0.01)。肝機能は女性ではASTが29±9から26±8IU/Lへと減少した(p<0.05)。脂質代謝指標は、LDL-C濃度がプログラム前に140mg/dlを超えていた12名のうち7名がプログラム後に低下し、そのうち5名が基準値以下となった。HDL-C濃度はプログラム後に15名が増加した。TG濃度は、プログラム前に150mg/dlを超えていた4名全員がプログラム後に低下し、そのうち3名が基準値以下となった。糖代謝指標は、血糖値では男性はプログラム前に110mg/dlを超えていた2名がプログラム後に低下し、そのうち1名が基準値以下となった。また、IRIはプログラムによる変化は見られず、HOMA-Rも平均値に変化はなかった。しかし、HOMA-Rがプログラム前に1.6を超えていた3名のうち、2名がプログラム後に1.6以下に改善した。アディポネクチン、レプチン濃度は、プログラム参加により変化が見られなかった。 以上のことから、本プログラム参加により、糖代謝、脂質代謝に異常を持つ者の改善する例が見られた。さらに、プログラムからの脱落要因も併せて検討して構築を図りたい。
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