2009 Fiscal Year Annual Research Report
ボーダレスな理科・防災教育のための体感し学ぶ教育実践研究~地震動編~
Project/Area Number |
21700787
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
山田 伸之 Fukuoka University of Education, 教育学部, 准教授 (80334522)
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Keywords | 理科・防災教育 / 地震動 / 体感し学ぶ / 教材開発 |
Research Abstract |
本課題は,低年齢の子どもたちを主対象とした「理科・防災教育の充実」および「地域の安全・安心」への一助となるために,災害をもたらす自然現象の一つ「地震動(地震の揺れ)」についての効果的で印象に残る教材・教育手段の開発検討を行うことと,保幼小などの園・学校との連携による教育実践活動を行うことが目的であり,一連の活動を通じて,科学教育の拡充と地域社会への貢献を最終目標としている.特に,地震防災については,理科だけではない様々な分野・事象が関係するため,園児・児童を対象に体験・体感をもつて学ぶための実験的研究になることを目指している. この研究課題では,実際に得られた地震動記録を人間の感覚で感じることができる様々なものに置き換えることを試み,「地震」に関する教材としての幅を広げること(教材教具の開発)と,年少の子どもたちを対象にした地震・防災教育の導入・展開方法を模索すること(方法・内容の検討)を行っており,現在も継続中である.その中でも当初から計画していた「地震動記録をメロディに変換させる試み」と「地震の揺れをマンパワーで再現するための簡便な教具の製作とその活用方法の模索」については,試作段階から改良の段階に達しており,その一部を公表や実践の場で用いることを試みている.後者の実践例としては,小学校での避難訓練における補助教具として試用した点が挙げられ,そこから今後の改善点なども見出すことができている.特に,避難訓練の教育的効果を高めるために,「導入」の重要性が認識することができ,今後の新たな検討事項にもなっている.また,一方,「生きた教材」として活用する地震動データ収集のために,子どもたちの生活圏で得られた地震動記録を整理することも行っている.次年度は,さらに教具開発に努めるとともに,実践事例を増やし,効果検証を行うとともに,研究成果として公表することに重点を置く予定である.
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Research Products
(1 results)