2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21700812
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
入部 百合絵 Toyohashi University of Technology, 情報メディア基盤センター, 助教 (40397500)
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Keywords | 生体情報 / 教材改善 / 学習履歴 / WBT / 学習状態 |
Research Abstract |
本研究では,学習者から生体情報と学習履歴を利用して各瞬間の学習状態を解析し,リアルタイムに教師に提示することで,教師による教材の改善に役立てる.今年度は,コンピュータを用いて教材の一つである動画を視聴している学習者の視線軌跡を測定し,学習者の動画シーンに対する注目度を推定した.具体的な内容は以下の通りである. (1) 生体情報(視線の軌跡)の収集 視線検出器であるナック社製EMR-8を用いて大学生および大学院生20名から視線軌跡データ(視線の座標,視線が検出された時刻)を抽出した.被験者は動画15本(動画1本につき約10分)を視聴してもらい,動画に対する興味の度合いを4段階で評価させた.なお,視聴させた動画の順番は被験者毎に異なる.また,視聴時の疲労による影響を考慮し,被験者が動画を5本視聴する度に休憩をとらせた. (2) 視線軌跡データの解析 人間は興味のあるところを注視する特性を持っている.このため,学習者同士が同じ動画を視聴した際,その動画に対する注目部分が類似しているならば,その視線の移動軌跡も類似していると仮定した.本研究では,同じ動画に対する注目部分の比較を,停留点移動軌跡データ間の距離を求めることで行った.この仮定をもとにユーザの興味の類似性を抽出し,動画推薦を行ったところ,高い評価結果を得ることが出来た.この結果をもとに,来年度以降,学習者の視線データから教材に対する学習者の興味度合いを測定し,学習者に提供する教材や教師への教材改善に役立てたい.
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Research Products
(5 results)